#僕たちの妊活はじめました。,  #妊活

#5 レスを越えても、心までは戻らなかった日 ―気持ちがすれ違った夫婦の話―

「僕たちの妊活始めました。」シリーズ

#1 はじめて“妊活”という言葉に向き合った日~まだ自分ごとじゃなかった僕が、調べて涙した夜~

#2 タイミング法って、思ったよりプレッシャーだ ~「“今日が排卵日”って言われた僕の本音」~

#3 ドラッグストアで立ち尽くした僕の選択 ~“葉酸と亜鉛”を手にした日~

#4 セックスレスになった夜~行為が義務になるつらさでレスに~

 

「また仲良くなれた。そう思っていた。なのに、なんだか前より距離を感じた。」

あの日、私たちは大きくぶつかって、お互いに泣いて、セックスレスという壁を乗り越えました。
久しぶりに抱きしめ合えて、「やっと元に戻れた」と思いました。

でも──
どこかぎこちない。
会話も、スキンシップも、ちょっと探ってる。

今回は、“レスのあとのリアル”について書きます。
身体がつながったからといって、心まで元通りになるとは限らなかった。
それでも、夫婦として“もう一度やり直す”にはどうしたらよかったのか。


僕たちが体験した、**「ぶつかり合ったあとの再構築」**の記録です。

セックスは再開した。でも、気持ちは戻りきってなかった

ふたりの間に“気まずさ”が残っていた

行為自体はできるようになった―――

けれど、気まずさは残っていました。

 

当たり前ですよね、ずっとしていなかったんだから。

ぎこちなさというか、何とも言えない空気感というか・・・。

言語化するのが難しいんですけど、レスから再開した方ならなんとなく伝わるような気がします。

 

どちらもが気を遣いあっている。喧嘩のあとの「ごめんね」が言い出せない感じに似ているような。

一応、できるようにはなったんですけどね。なったんですけど。

 

「またできなくなったら」と思うと、触れるのが怖かった

「またできなくなったらどうしよう」という不安が、常に頭をかすめるようになりました。

 

触れることはできるようになったんです。

けど怖かった。だから以前のような自然さがない。

 

しかしその不自然さを拭う方法なんて、わからない。

できたことに喜ぶべきなのに、できたことを素直に喜べない。

どうする・・・?

 

会話も減り、どこか気を遣いすぎていた

会話も少し減りました。

不自然さから来るぎこちなさのせいです。

どこか、気を遣いすぎていたんでしょうね。

 

できなくなったという事実、そのせいでまたできなくなったらという不安。

今度は継続できるように、レスにならないようにという強迫観念じみた思い。

そんな感情が、普段の自然な私を出せなくしていました。

 

普段の自然な自分、って・・・なんだったっけ。

もう忘れてしまったのか、わからなくなってしまったのか。

 

そもそも自然なつもりで不自然になってるんだ。

 

改めて“夫婦”として、心の距離を近づけるためにしたこと

妊活を忘れる時間を、意識的に作った

自然な私を取り戻すために、「妊活を忘れる時間」を作りました。

 

妊活を忘れる時間は、本当に大事。

 

妊活って思いすぎると、出産のゴールを夢見すぎてしまう。

だからセックスが義務化してしまう。

 

妊活!って思って行為を積極的にしていかないと、ダラダラと時間だけが過ぎてしまう。

分かる、分かる。

けど思いすぎると、疲れてしまう。結果、レスに。

それでは本末転倒ですよね。

 

夫婦で楽しむ、とか何気ない会話を、とかよく言いますけど、

1人オブ1人!趣味趣味オブ趣味。うおおおお独身気分楽しいいいいいいい!でもいいですし。

 

とにかくいったん、妊活を忘れる。意識的に忘れる。

私なんて「オレの”ホントウノキモチ”を分かってくれるやつはオマエだけだぜ…。一番大切なもの、思い出させてくれたよ…。」って、ウイスキー片手にギターばっかり弾いてましたからね。

「妊活?知らねえぜ、俺は独身だ!!!!!!!聞いてくれ、新曲『星空の夜に』(ジャーンとギターをかき鳴らす」

なんて感じで楽しんでいました。(笑)

 

けどそのくらい気軽というかフザケた感じの方が、緊張感がほぐれる気がしましたね。

 

「正直な気持ち」を言葉にする練習を始めた

息抜きは気軽にフザケつつも、気持ちを伝えることは真面目に。

 

気持ちを伝えるのは簡単だと思います、嘘の気持ちならば。

ただ、正直な気持ちを伝えるのは結構、というかかなり難しい気がすします。

 

難しいというか、恥ずかしいからやりにくい、という方が正しいかもしれません。

 

パートナーに、まったくの嘘の気持ちを伝えることはないにしても、すべてを正直にさらけだした気持ちを伝えることもなかなかない。

本音からちょっと言葉をズラして伝えたり。

 

感情を露わにするのって、幼稚臭く見えてしまう気がして恥ずかしいですし。

どういう風に受け取られるのかもわからないから怖いですし。

 

けどズラして伝えるのはやめて、本音で向き合う。

するとちゃんと甘えられるようになって愛情も深くなるような気がします。

 

こんなに偉そうなこと言ってますけど、

私もいまだに本音を伝えるときは「アッ・・・アッ・・・あのー、、」って感じですからね(笑)

本音を伝えるなんて、いくつになっても恥ずかしいものですね。

 

気持ちを言葉で伝えることが、次のセックスにつながった

けれどその「本音を伝える恥ずかしさ」・・・気持ちをコトバで伝えることが、次のセックスに繋がったのかなと思います。

 

「短い関係ではないので気持ちなんて伝わっているだろう」

そう思っていましたが、やっぱり言葉でちゃんと伝えると違いました。

妻から意外な反応が返ってくることもありました。

 

思ってるほど気持ちってコミュニケーションなしでは伝わってないし、伝わらない。

 

私たちはずっと一緒にいる夫婦。

ちゃんと言葉にして伝えて、セックスが継続できるようになったのは本当に良かったと思います。

恥ずかしい思いは毎回しますけど、これからも少しずつ言葉でちゃんと気持ちを伝えていこうと思います。

 

まとめ:心の距離は、身体よりもゆっくり近づく

喧嘩して、ぶつかって、乗り越えて、セックスは再開できました。

でも「本当の意味の再スタート」は、むしろそのあとだったように思います。

 

気まずさ、遠慮、探り合い―――

それを一つ一つ減らすには、セックス以上に「心のやり取り」が必要でした。

 

妊活って、排卵日を狙うことより、

心のつながりを整えることの方がずっと大事だったのかもしれない。

そう思えるようになって、本当によかった。

妊活も大切だけど、妻のこと、

これからもずっと大切にしていきたい。

妊活は夫婦のチーム戦。悩みながら、でも前を向いて。 noteでは心の記録、ブログでは妊活シリーズを綴ってます🌱 好きなお酒はジンとアブサンです。 ▶︎ note:https://note.com/haibarasan ▶︎ ブログ:https://dannamesen.org

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