不妊治療?妊活?その間にいる僕たちの立ち位置
妻は病院に通い、排卵誘発剤を飲んでいます。
いわゆる“タイミング法”という段階です。
まだ人工授精や体外受精のようなステップには進んでいませんが、
「妊活してます」では軽すぎる気がしますし、
「不妊治療中」と言うには少し違う気もしています。
治療と呼ぶには軽く、妊活と呼ぶには深い
タイミング法という治療の入り口
現在私たち夫婦が行っている妊活は、排卵誘発剤を用いてタイミングのときに性行為をするという、いわゆる”タイミング法”というものです。
正直「これって不妊治療なの?」って感覚があります。
「不妊治療の入り口の前に立ったのかな?」という印象です。
タイミング法を初めてまだ期間もそれほど長くはないし、今の期間ってなんと言えばいいんでしょう。
医師から以前、「避妊せず性行為を1年継続して妊娠しなかったら不妊扱い」と言われたことがあります。
私が今不安だから不妊と思い込んでるだけなのかもしれません。
医師のいう期間的には不妊扱いではないですし、それに一度ですが陽性反応も出たことがありますし。
しかし妻が不妊治療薬を服用して体の状態を整えているのは事実ですし…。うーん。
薬を飲むことで感じる“本気度”
排卵誘発剤を飲むことで、妊活の本気度は日に日に増しているように思います。
昔は夫婦ふたりで、病院に行ってお互いの状態を検査することをなぁなぁにして避妊せずするだけでした。
それだけで妊活をしている気持ちでした。
当時は”すればいつかできる”と、なんの根拠もなく信じていました。
しかしなかなかできない。
痺れを切らせて病院に行ってみると、排卵が上手くできていないという結果に。
それではできなくても当然ですよね。
このときから、少しずつではありますが妊活についてしっかり調べるようになって、お互いの行動も変わってきました。
妻は通院をして、私は精液検査をして、ふたりでサプリで体の状態を整えて。
夫婦で”妊活の本気度”がグッと上がったように感じました。
病院に行く生活リズムができてきた
通院して誘発剤を服用してタイミングを見計らって…
という生活サイクルができて、生活が妊活メインになっていきました。
妻の通院予定は常に頭の片隅にあります。
仕事帰りで着かれる中、通院したり。
月に数日しかないタイミングを逃さないように夜勤明けだろうと性行為に臨んだり。
社会人のふたりが予定を合わせるのは、本当に大変です。
信頼関係や普段のコミュニケーションがうまくできているからこそ成り立っているように思います。
周囲に説明するときの言葉の難しさ
「妊活中」では伝わらない温度感
今現在の状態って、周囲の人にすごく伝えにくいです。(伝えたくないという意味ではありません。)
人工授精や体外受精などの本格的な治療には進んでいません。それにタイミング法の期間も短いです。
ふたりの空気も重くなければ、喧嘩もありません。
なので「不妊治療中なのか?」と考えたら、そうではないように思います。(思い込みたいだけなのかもしれませんけど)
ですが”妊活”という言葉のニュアンスよりは、少し重い気がします。
排卵誘発剤を服用したり、稽留流産を経験してはいますし。
キッチリ伝わらないといけないワケではないですし、キッチリ伝えないといけない場面もそうないですけれど、
なんとなく私自身がもやもやしてしまうというか。
「不妊治療中」と言うことへの抵抗
言い方は悪いと思いますが、”不妊治療”というワードに少し抵抗感があります。
先述した医師が言っていた不妊扱いになる期間とも違いますし。
それになにより、この段階で不妊治療というワードを用いてしまったら、その言葉のネガティブさに引っ張られてしまって気持ちも下がっていってしまいかねないと感じています。
気持ちが下がっていって妊活に影響が出たら本末転倒です。
なので今はまだ、不妊治療という言葉を用いることに抵抗があります。
説明しないほうが楽な場面もある
しかしこのもやもやや悩みは私自身のただの捉え方、精神的な問題です。
周囲の人に伝えることがあっても、いっそのこと説明しないで軽く受け流してしまった方が楽になる場面もあります。
あえて説明しないでスルーして、この状態の名前も曖昧なままにして。
今できることを粛々としていく
そうしてふたりの心を守っていった方がいいのかもしれません。
この期間が持つ意味
身体と生活を整える準備期間
通院してサプリや薬を飲んでタイミングを合わせて。
この期間って、ふたりの身体と生活を整える”準備期間”なのかなと思います。
「身体や生活を整えたら陽性反応が出る!」というわけではもちろんありませんけれど、精神面は確実に安定するように思います。
妊活は、結果に一喜一憂して精神不安定になりやすいですからね。
精神の安定度合いは、身体の状態にも作用しやすいですし。
妊活?治療?の初期だからできることは少ないですけど、その少ないことを確実にやっていくことで”心の安心”を得て、身体をより良い状態に。
生活面は妻に頼りがちですが、ひとつひとつ学んでがんばっていきたいですね。
夫婦で歩調を合わせる練習の時間
次のステップに進むかどうかを見極める
「中間地点」にしかない価値がある
排卵誘発剤を使いながらのタイミング法は、
自然妊娠と本格的な不妊治療の間にある期間だ。
結果はまだ分からない。
でも、この時間は無駄じゃない。
夫婦で準備を整え、
お互いの気持ちを近づけていくための大事な期間。
「治療」と言うか「妊活」と言うかは、正直どうでもいい。
大事なのは、この時間をふたりで選んで過ごしていることだと思っている。