いつの間にか、「次の通院」「次の排卵日」と、
予定ばかりを追いかける日々になっていた。
けれど、ある週末。
妻とふたり、何も予定を入れずに過ごした時間があった。
ただテレビを見て、お茶をいれて、
夕方になったら一緒に散歩した。
その“何もしない時間”が、思っていたよりもずっと満たされていた。
それをきっかけに思った。
――焦らないことって、決して停滞じゃないのかもしれない。
焦らなきゃ、と思っていた頃
比べてしまうことの苦しさ
もちろん行動することは前進ではあるんです。
ですが行動に重きを置いてしまうと、行動自体で安心感を得るようになってしまいます。
するとそのうち、行動しないことが不安要素になってしまうんです。
そこでSNSを見て比べてしまって・・・
SNSって今同じ悩みを抱えている状態の人たちを簡単に見つけられます。
けどそれって”今”同じなだけであって、そこから状態は各々変わっていきます。
すぐに陽性判定が出る夫婦もいます。
そういった情報が目につくと、行動してるのに私たちはなぜと比べてしまって苦しくなります。
だから私は一時期から、SNSから離れるようにしました。
自分たちの心を苦しめる原因に、わざわざ自分から近づいていく必要はないのかな、と。
妊活は各家庭それぞれのペースでいいのかな。
努力が数字で見えない不安
妊活の努力って、数字で見えないんですよね。
営業成績のように努力の結果が数字として現れればいいんですが、そうではありません。
可視化、定量化できないだけに、自分の努力や行動が正しいのかも、曖昧になってきます。
この不安がかなり苦しいです。
なので、私たちは私たちのペースで、気を抜きながら妊活をしています。
不安に心を潰されてしまってもうダメだと諦めてしまうより、ゆるりだらりと自分たちのペースで妊活をした方が、間違いなくいいでしょうしね。
なので、最近は何もしない日は気持ちがかなりだらりとしています(笑)
“何もしない日”がくれた気づき
検査の予定も、薬の服用もない週末。
ふたりで紅茶を淹れて、テレビを見ながら笑った。
“前に進まない日”にも、ちゃんと温かさはあると気づく。
「やっていない」ではなく「休んでいる」
妊活って、行動しないと焦りますよね。
けれど、行動できることばかりじゃない。むしろ、待ちの姿勢でいることの方が多いです。
この何も行動していない日を”やってない”と考えてしまうから、苦しくなってしまうのかなと思いました。
行動することで安心感を得て、それが逆に首を締めている。
なので、”やってない”ではなく、”休んでいる”とか”待つことをしている”と考えたらいいのかなと思っています。
そうすることで、何もしていない日を肯定できるのかな、と。
焦らない時間が、体と心の回復になる
焦る時間があると、どうしても心が消耗してしまいます。
先程も書きましたが、妊活は待っている時間の方が圧倒的に長いです。
この待っている時間に焦ってしまうと、心も体もかなり疲れてしまいます。
けれど、何もしていない日を、待っている時間を肯定できたらうまく体と心の休息が取れるのかなと思いました。
実際、最近の私たち夫婦は、かなり気持ちが休まっている気がします。
以前は、何もしていない時間も「今月こそは…」とか「ずっとダメだったらどうしよう」とか気持ちが常に焦っていたように思います。
何もしていないのが不安で手あたり次第に妊活情報を調べて、自分の心を無理に納得させていました。
ですが今は、無理に何かをしようとしたりしていません。
このおかげで、かなり気持ちが休まっています。
焦らない夫婦が、結局いちばん強い
次の一歩を焦らず待てる強さ
次の一歩を焦らず待てる強さをもてる夫婦が一番強いと思います。
しかしなかなか難しいもので、ふとしたときにやっぱり焦る気持ちは出てしまいます。
先日死産のテレビ番組を見た時は、ここら震えてしまいました。
ですがその気持ちは否定せずに受け入れて、前に進むのが大事なのかなと思いました。
無理に蓋をして見ないようにしてもどこかで爆発するでしょうし。
自分たちの気持ちを無視していたら、次の一歩がそもそも何か分からなくなるような気がします。
弱さを受け入れて、それでも焦らず待って、次の一歩を踏み出したいですね。
🌸 まとめ(締め)
「焦らない日」を選べるようになってから、
妊活が“競走”ではなく“暮らし”に戻ってきた気がする。
進まない時間にも意味がある。
それを許せる夫婦は、きっと強い。Re:Re:Re:
今日も、焦らず、暮らしていこう。
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