現在の妊活状況
🍼 妊活の方法・状況と、そこに込めた気持ち
妊活の方法・状況
私たち夫婦の妊活は、いわゆる「タイミング法」から始まった。特別な医療介入をいきなり選ぶのではなく、まずは自然なかたちで妊娠の可能性を探る方法だ。カレンダーを見ながら「この日がいいんじゃないか」と話し合う。シンプルなようでいて、実際は生活リズムや仕事のシフト、体調の波に左右されるから、思った以上に繊細で難しい。
そのサポートとして取り入れたのが、葉酸サプリだ。妊活や妊娠初期に必要な栄養素としてよく知られているけれど、私たち夫婦の場合は「夫婦で一緒に飲む」というスタンスを大切にしている。妻が飲むだけでなく、私自身も飲むことで「ふたりで取り組んでいる」という実感が持てるし、孤独になりがちな妊活のプロセスを少しでも共有できる気がする。
さらに、妻は医師の指導のもとで妊娠誘発剤を服用している。薬を飲むことの負担や体調の変化は、当然私には代わってあげられない。だからこそ、せめて「隣にいること」で支えたいと思っている。薬の副作用や体調の波に寄り添うことは、妊活という現実をよりリアルに突きつけてくる瞬間でもある。
私自身も検査を受けた。精子の運動率が「12%」という数字で返ってきたときは、正直に言えば心がざわついた。一般的には40%前後が基準とされるから、それと比べると低い数値だ。でも同時に「総数が多いから必ずしも悪くない」という結果でもあった。顕微鏡を覗きながら「動いているのもいる」と知った瞬間の安堵感。数字だけで自分を責めすぎなくてもいいのかもしれない、と少しだけ心が軽くなった。
妊活は医学的な知識や数値に向き合う一方で、「日常の延長」にある。だから私たちは、妊活をしながらも旅行の計画を立てたり、美味しいものを食べに行ったりもする。最近は「妊活を再開したら温泉旅行に行こう」と話していて、個室風呂付きの宿を予算5万円以内で探している。義両親から車を借りる予定なので交通費はかからない。泉質にこだわる私としては温泉の質も気になるが、今回は「妻のために個室風呂」を重視するつもりだ。妊活中でも、夫婦としての楽しみや小さなご褒美を忘れないこと。それが私たちの方法のひとつになっている。
気持ち・課題
妊活に向き合うなかで、私が強く感じるのは「不安」と「孤独」だ。もちろん妻も同じように不安を抱えている。でも、男性側の立場から言うと、「どう支えればいいのか」という迷いの中で立ち止まってしまう瞬間が多い。
たとえば「セックスレス」の問題。妊活中は「妊娠のための行為」という目的が前面に出てしまい、自然なスキンシップや愛情表現とは違った重さが生まれることがある。そこにプレッシャーや疲れが積み重なると、どうしても距離が空いてしまう。私自身も「今はしたくない」と思う日があって、それを正直に口にすることの難しさに悩んだ。夫婦の関係は「妊活の成否」だけで測れるものではないはずなのに、その影がつきまとうのが現実だ。
また、検査結果や通院の話題も「どこまで記事に書くか」「どこまで人に話せるか」で揺れ動く。数値や診断は冷静に見れば単なるデータだけれど、そこに感情が乗ると、自分自身の存在を否定されたような気持ちになることもある。私の場合、運動率の数字を見た瞬間「自分のせいで妊娠できないのでは」と頭をよぎった。そんなとき妻は「大丈夫だよ」と言ってくれるけれど、心の奥ではやはり揺れる。
妊活は「方法」や「数値」だけではなく、心のあり方が大きく影響するものだと実感している。励まし合うこと、時には愚痴をこぼすこと、そして「妊活の話をしない時間」を持つこと。そのバランスをどう取るかが、私たち夫婦の課題だ。
不安は尽きないけれど、未来を信じたい気持ちも強い。だから私は、文章を書くことで気持ちを整理しようとしている。ブログ「旦那の目線」に体験を綴るのもその一部だ。読者にとって役立つ情報でありながら、自分自身の心のメモにもなる。記事として形にすれば、ただの不安や迷いではなく「共有できる経験」に変わる。それが私の支えにもなっている。
妊活はゴールが見えにくい道のりだ。だからこそ、方法と気持ちの両面に向き合いながら、妻と一緒に歩いていきたい。たとえ遠回りになったとしても、ふたりで積み重ねた時間が、いつか確かな答えにつながると信じている。