6mm。
数字だけ聞けばほんの点のようだけれど、その小さな“6mm”が、私たち夫婦には大きすぎるほどの意味を持っていました。
今日の検査で伝えられたのは、
「順調です」「異所ではありません」
という、あまりに短いのに、胸に深く染みこんでいく2つの言葉。
前回の流産の記憶。
喜べなかった数日間。
不安で呼吸が浅くなるような夜。
それらが、一気に消えたわけではありません。
ただ、「ちゃんとここにいる」という小さな証明をもらったことは確かです。
夫婦で話したのは、名前や性別の夢の話ではなく、
排卵日の予測のこと、隔日に変えた妊活のこと、クロミッドのこと。
淡々としているようで、でもどこかあたたかい。
そんな数分の会話でした。
この記事は、“検査後の夫婦の温度感” を残すための記録です。
今日もらった2つの言葉――「順調」「異所じゃない」
6mmという小さな証拠
今回の陽性が出てから、初めての診察。
6㎜で順調と確認されました。
前回の陽性判定は流産になってしまったため、今回は初めての検査でも結果報告後に落ち着きがありました。
順調で嬉しいことは間違いありませんが、浮かれない気持ちも残っています。
妻からの
「心拍確認はまだだけど、前回と比べても順調みたい。異所じゃないし、良かった」という言葉。
前回たどり着けなかった心拍確認。
まずはなんとしても、ここを越えてほしいという祈りのような気持ち。
しかし今はかみしめたい、6mmという小さな証拠。
前回との違い
前回は8㎜で流れてしまっているので、この時期に成長が止まってしまったんです。
どうしてもやはり、そのときと比べてしまうのは避けられません。
でも今回は、その経験があってこその落ち着きがあるように思います。
それと、前回は流産や不育などをあまり考えていませんでした、
それらは可能性が低いもので、運悪くなることもある程度の認識でした。
しかし初期流産はわりとありふれていて、私の知識のなさを反省しました。
そのため前回は、今思えば妻と私とで妊娠出産に関する”温度感”がかなり違いました。
妻は流産の可能性もわりとあることを知っていたようです。なので前回から落ち着いていました。
それなのに私は流産の可能性は小さく、もう出産は決定事項かのように喜んでいました。
妻に負担をかけてしまったことと思います。
そこからの教訓として、今回は妻との”温度感”を合わせることを、必死に考えています。
妻が薬を飲み、妻が妊娠し、妻が出産をします。
気持ちも体も、負担が大きいのはどう考えても妻の方です。
少しでも妻の負担が小さくなるように、温度感を妻に合わせていこうと思っています。
検査後、ふたりで話したこと
妊活の“やり方”の話ばかりになる理由
「排卵日の後にしたやつがよかったのかな」
「医師の排卵日は予測だからね」
「隔日で多めに日数取るのって大事だね」
こんな、現実的な話を多くしました。
前回はこの時期に、名前の話とか子どもの習い事とか、浮ついた話が多かったと思います。
未来への夢より、「現実の確認」を優先してしまう私たち夫婦の心理は、やはり流産や不育の可能性が脳裏にチラつくからでしょう。
前回は初期流産なので、できて間もなくの流産です。
お腹にいたのは、かなり短い期間です。
でも、ずっとがんばってきた妊活の結果。
そして見えた未来。
それを手放したときのダメージを思い出すと、現実的な話や落ち着いたトーンになってしまうのは仕方がないことでしょう。より、
クロミッドの話になった理由
妻は排卵誘発剤を服用していました。
「クロミッドに変えてすぐだったね」
前回も今回も、クロミッドを2回服用したあとの陽性。
今回はクロミッドの前にレトロゾールという薬を服用していました。
しかし残念ながら、レトロゾールでは陽性が出ず。
そこでクロミッドに期待をかけて、服用しだすと2回目で陽性。
合う合わないはあると思いますが、このクロミッドという薬。
2回という数字が今の私たちの希望になっています。
妻の身体のこと
腹痛がつづくことの怖さ
つわりはなく、とにかく腹痛だけがあるようです。
私は妊娠したらまず、つわりで気づくものだとばかり思っていました。
しかしそのつわりがありません。
つわりは人によって程度が違うという話は聞いたことがあります。
ですが、このつわりがないという現状が、とても怖いです。
なぜなら、
前回も腹痛ばかりでつわりがなかったからです。
今回はつわりがあったり、微熱があったりなど他の症状がある、などあれば、前回との違いを認識できたと思います。
しかし妊娠初期の症状が、前回と同じなんです。
だからとても不安になっています。
妻と「どうしても悪い方向に考えちゃうよね」とお風呂で話もしました。
同じ夫と妻で妊娠しているんだから、症状が同じなのはそれはそうだろう。
と言われれば理解はできますが、心は追いついてきません。
それでも「順調」と言われたことの重さ
順調―――。
前回も聞いた言葉で、嬉しくて勢いで書き留めておいたメモはまだ、手元にあります。
今回も言われた同じ言葉。
今順調だとしても、結局生まれてこれなかったら。
そう考えると、中途半端に喜ばせるだけの言葉なのかもしれません。
ですが、一度自然流産した後に子どもが生まれる可能性は約80%と高いです。
なので、今回だけはこの「順調」という言葉を信じたい気持ちがあります。
それとやっぱり、検査を乗り越えたばかりなので。
今日だけは、今だけは。喜びをかみしめたいです。
✅ 流産後の次の妊娠が出産に至る確率
1度の自然流産のあと再び妊娠した場合、出産まで至る可能性は 約70〜80% と報告されています(Kolte et al., Human Reproduction, 2015)。
また、流産歴のある女性のその後の妊娠では「生存出産率が1.42倍に上昇する」という研究もあります(Quenby et al., Lancet, 2017)。
つまり、1回の流産があっても、次の妊娠が出産へ進む確率は十分に高いことが医学的に示されています。
私自身の感情――期待と恐れの両方
前回より落ち着いている理由
前回の妊娠のときは、流産の可能性をほとんど考えていませんでした。
それゆえに嬉しさが先走ってしまい、妻に負担をかけてしまったと思います。
この点を反省し、今回の妊娠では「妻の温度感」に合わせることを意識しています。
妻の様子を見ずに、喜びすぎたり悲しみすぎたりしない。
あくまで、妊娠出産に関する感情表現は妻の様子が中心。
私の感情ももちろん大事だと思いますし夫婦として表現はしていきます。
しかし常に、妻の負担を考えながら。
このように意識しているため、前回よりもかなり落ち着いています。
この温度感を大事に、これから一緒に過ごしていきたいですね。
どう過ごすか
次回の検査まで2週間近くあります。
次の検査までの日々の気の逸らし方は、どうしていきましょう。
前回越えられなかった、8㎜の壁。
サイズは小さいものの、大きな壁です。
過度に期待を持ちすぎず、ゆるやかに過ごしていけたら。
そんな風には思いますが、実際、難しいところです。
今は大人ふたりの時間なので、仕事や趣味に打ち込もうかなと思っています。
特に、子どもが生まれたら、仕事にはより力を入れていかないといけないので、頑張ります。
妻の身体や気持ちを最優先にしつつ、ふたりでうまく気をそらせるように。
未来の自分たちへのメモ
今日のこの温度感を残しておく
今は淡々とブログを書いています。
前回の妊娠のときも毎日記録をとっていましたが、温度感が雲泥の差です。
ただ、今回の妊娠に喜びがないかというと、そういうわけではありません。
ずっと心待ちにしていた陽性ではあるので、喜びも大きいです。
喜びすぎない、のではなく、守るために落ち着いているという感じです。
喜びはたしかに、ここにあるんです。
妻との喜びを守るための温度感———。
今は分かりませんが、
数年後に読み返したときに、きっと意味が変わって見える日が来るはず。
そう信じて、今だけの大切なこの温度感を、淡々と記録を残しています。
6mmの安心。だけど“慎重な喜び”を選んだ今日の私たち
今日の検査では、
「順調」「異所ではない」
という大切な2つの言葉をもらいました。
まだ心拍は確認できていませんし、まだ安心しきれる段階ではありません。
でも、前回とは違う“確かな一歩”を今日踏み出せた気がしています。
夫婦で話したのは、排卵日の予測、隔日のタイミング、クロミッドの話。
夢の話ではなく、現実の確認ばかり。
それはきっと、前回の経験を経て、慎重に進もうとしている証拠なんだと思います。
6mmという小さな存在は、まだ実感に結びつかないけれど、
この“慎重で、静かな喜び”こそが、今の私たちの正直な温度でした。
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